2006年11月26日

Go South! ノースカロライナ紀行

◆◆いきなり全行程◆◆


赤:一日日 青:二日目 緑:三日目

■一日目
朝8時半出発 I95をひたすら南下し、ワシントンDCを超え、リッチモンドでI64に入ってNorfolkへ
そこから168/158号と南下してノースカロライナに入り、Kitty Hawkにて宿泊 
6時着560マイル(約900キロ)
NY州を出て、ニュージャージー、デラウエア、メリーランド、バージニア、ノースカロライナと5州横断。

■二日目
Kitty Hawkを出て、アウターバンクスの細長い島をさらに南下、Cape Hetterasの灯台までいく。
ここが今回の南下最終到達点(Kitty Hawkから約1時間 100キロ。 NYから630マイル 約1000キロ)
折り返して北上、158/168でNorfolkまで戻り、13号に乗り換え、Chesapeake Bay Bridge Tunnelを通って
Chesapeake湾を横断、さらに13号を北上しメリーランド州のSalisburyという街で宿泊(7時半到着)
この日の走行距離 370マイル (約600キロ)

■三日目
Salisburyを朝7時発 13号>9号と乗り継ぎ、Lewesの港へ。ここからフェリーで対岸のCape Mayへ
(8時発、9時20分着) Cape Mayからはガーデンステートパークウエイでひたすら北上し、スタテン島を
通って、NYへ。自宅には2時くらいに到着 
この日の走行距離270マイル (約430キロ)

三日間のトータル走行距離 1200マイル(約1930キロ)

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今年も、サンクスギビング4連休がやってきた!
当初、カナダはケベックに行ってみようと思っていたが、隊員Bが誕生会で興奮しすぎたか
体調を崩し、また連休初日もどしゃぶりの予想があったので、ケベックは中止。

幸い隊員Bも復活し、二日目からは良い天気の予報。
いっそ寒い方角はやめて、あったかいほうに行ってみようか? そうだ Go Southや!
どこまでも、いけるところまで南下してみよう! ということでサクっと決まった(^_^;

ちゅうか、超無計画だったが、家族会議でそう決 まった。


11月24日(木) 晴天
朝8時前に出発! 目的地不明(^_^; ひたすら行ける所まで南下する
ところが。。。 出発するなりいきなり電気屋に寄って、サンクスギビング特売セールを物色し始める
副隊長 をいをい(^_^; やる気あるのかえ??

ベラザノブリッジを渡り



NJターンパイクをひたすら南下していく いけいけどんどん!



幸い道路は渋滞もなくスーイスイ! 午後一時にはワシントンDCのあたりを通過
まだまだいけるぞ! 
隊長と副隊長と運転を交代しながら、南へ南へと進軍を続ける

そしてとうとう3時にはバージニア州に入った!

おー初めてきたよ!

南下するにつれ、気温はぐんぐん上昇し、木に葉っぱも戻り、だんだん紅葉してきた(^_^;
なにか、時間が戻っていくような不思議な体験だった

NYではとっくに終了した紅葉 やってます、まだこのへんでは

リッチモンドからI64に入って、海岸線を目指しNorfolkから168号へ
そしてついに海岸に出た! 

おーちょっと感動



しかし!


だんだんと日が傾いてきて、日没コールド間近!


やっべぇ〜

隊員達も、超ロングドライブで限界に近づく (^_^;
よ く耐えとるのう〜


そして、ついに未知の世界!ノースカロライナ州に入った


思えば 遠くへ みのもんた (おそまつ(^_^; )


なんとなく、ノースカロライナの海岸線が良いと聞いたことがあったので、そっちの
方角を目指して来ていたが、何のアテがあるわけでもなかった
(ちょっとは調べてから来いよって感じ どひゃどひゃ)

アウターバンクスと呼ばれる、南北に細長い島しょ群が、リゾート地になっているらしいが
ちょっとそこまで到達するのは今日は厳しそうだ。
しかし、日が暮れてしまい、なんとか宿を見つけるまで、走り続けなければならない。

とっぷりと日も暮れ

見知らぬ土地の

心細い街道を

ひたすら南下すれど

宿なし


おいらーはー宿なし〜♪

・・・・・・・・・・


てゆーか

もうちょっと焦れよ 俺達(^ ^;



呑気に鼻歌まじりで6時くらいまで激走し、とうとう、アウターバンクスのリゾート地の
最初の地点であるKitty Hawkという街まで来てしまった。
ここには、結構宿がありそうだ。

最初に目にとまった、ホリデーインエクスプレスに突っ込み一泊75ドルで手打ち。
なんとか、野宿を逃れる事に成功した(^ ^;

結局本日一日で900キロも走ってしまった。
こりゃ当家の記録かもしれない。

無事チェックイン




さて、腹も減ったところで晩飯タイムだ。
宿の人に聞いて、この界隈の名物シーフードの店に行ってみることにした。
その名も「ブラック・ペリカン」
大混雑で何分か待たされた 人気レストランのようだ。


ふと壁をみると・・・・・



をを! なぜか日本語の新聞が!


読んでみると、驚いたことに、このレストランは以前は、この地の海難救助施設で、ぬわんと!
あの、ライト兄弟が人類初動力飛行を成功させた、その成功電信を打った場所とのこと!

ええ〜!( ̄▽ ̄;)


マジっすか?


ちゅうか・・・ライト兄弟 ここで飛んだん?


まったく偶然とは恐ろしいものです(^_^;
なんか、すごくラッキーしてるかも?
(ちゅうか、ちゃんと調べて旅行しろよって感じ どひゃどひゃ)


良く見ると、店内にはライト兄弟ゆかりのものが沢山あった
 

ここに、確かに世界一有名なあの兄弟 ライト兄弟がいた
わけもわからず、900キロも走って、偶然入ったレストランが、ライト兄弟ゆかりの地だった・・・

よーし、明日はライト兄弟の偉業をたずねようやないの

その前に、晩飯や(^ ^;

 

シーフード めちゃうま!

さすが、混んでるだけのことはあった エビも蟹も、ハマグリもなにもかも新鮮でグ〜だった!

なんか調子でてきたぞ! いいな、ブラっと南下してみるのも(^ ^;


翌朝 ホリデーインエクスプレスをチェックアウトする



ここが昨日のレストラン ブラックペリカン もともとは海難救助小屋



ちょっと近所の海岸に出てみる


波が荒れ狂ってました(^ ^;


このあたり、夏は、ビーチリゾートとして大変人気な場所で、ホテルや別荘、貸し別荘などが所せましと
並んでいました。カリブほどはきれいじゃないけど、NYよりはキレイで暖かく、クルマで行ける場所
なので、結構人気があるのでしょう。


さて、本日第一のイベントは、ライト兄弟の偉業をたずねて。。。 である。

よくよく調べてみると、偶然宿泊したホリデーインのすぐ近くに、ライト兄弟が人類初飛行に成功した
その場所が、記念公園となっていることを発見した。さっそく突撃!

広 大な公園だ

おお! 航空誕生の地だ 初飛行に成功したその瞬間の写真


まずは、ビジターセンターでライト兄弟の偉業を学ぶ
実 験に使った風洞

初 フライトを再現したジオラマ

兄弟が実験に使用していたグライダーを再現したもの



そして、これが初飛行に成功したライトフライヤー号の復元機

しばし見入る

ここから、人類の航空機の歴史が出発したのだ
なにか言い知れぬ感動を覚える


とりあえず、みやげ物屋で、ライト兄弟印の竹とんぼを 買ってみた(^ ^;

なんだそりゃ(^ ^; ライト兄弟商法かよっ 

さっそく飛ばしてみる

よく飛んだ さすがや(^ ^;


ライト兄弟とは、兄ウィルバーと弟オーヴィルの兄弟で、元は自転車屋
彼らが大ファンだったドイツの航空研究家オットー・リリエンタールがグライダーで事故死したことを
きっかけに、飛行機の研究を始める。

わざわざ気象庁からデータを集め、ノースカロライナのこの地が、グライダー滑空実験に最適なことを
つきとめ1900年に兄弟で引っ越してくる。
それから3年、グライダーを使った実験をひたすら重ね、研究に没頭。
彼らの成功は、偶然や幸運だけではなく、風洞を使った高度な科学実験と研究によって、翼のメカニズム
や飛行の原理を解明したことによるのだそうだ。すげー!
そして1903年12月17日 ついに人類初の有人動力飛行に成功する。


---1903年12月17日、オーヴィル・ライト手記より---

起きると、毎秒9から11メートルの北風が吹いていた。マシーンを早々に納屋から引き出し、信号旗を
揚げて沿岸警備隊施設に合図を送った。我々が飛行準備をしていると、ダニエルス、ドウ、エタリッジ、
ブリンクリー、ムーアの5人が見学に集まって来た。エンジン、プロペラを回して準備を整え、10時35分、
私は最初の飛行に向けてマシーンに乗った。この時の風速はおよそ9メートル強。

  ロープを解き放すとマシーンは滑走を始め、11km/hから13km/hくらいまでスピードを上げた。
マシーンは4番目のレールにさしかかったところで中に浮いた。ダニエル氏は、まさにレールを離れる
瞬間をカメラに捕らえた。前方の昇降舵が重心に近いために過敏な反応を示し、上下運動を制御する
のが非常に困難だった。結果としてマシーンは10フィート上がったかと思うと、今度は地面に向かって
急降下した。レールの終端から100フィートくらいのところで突然地面にたたきつけられた。飛行時間12秒。

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たった5人の見学者の前で、人類の偉業は達成された
そして、その瞬間は克明に写真撮影に成功し、くだんの海難救助施設から電信が打たれた。
この日のテスト飛行は4回トライされ、4回目の飛行では59秒 260mの飛行を記録した。

初飛行に成功後、兄弟は各国での特許取得に労を費やし、そしてアメリカを始め各国に売りこんだ。
しかし、兄弟を待っていたものは、過酷な試練だった。

兄弟の成功をねたむ者などとの対立、特許係争が続き、スミソニアン博物館からも偉業を無視され
ライトフライヤー号は、なんとイギリスの博物館で長らく展示されていた。

アメリカで、彼らの偉業が正式に認められ、スミソニアンに機体が戻ったのが1948年
実に初飛行から45年後 オーヴィルはすでにこの世を去っていた

何か目頭が熱くなってきました・・・・


さて、ここは当時の格納庫を再現したものです




そして、初飛行が成功したところは、4回の到達地点毎に、記念碑が立てられていた
 




ここから、人類の歴史の重要な第一歩が始まった と思うと感動せずにはいられない・・・

 







そして、初飛行に成功した地点近くの、砂丘の上には、巨大な記念モニュメントが立てられていた




初フライトが成功する前の3年間は、この砂丘を使って、グライダーによる飛行実験を重ねていたそうだ。


なにか荘厳な雰囲気すら感じる

2003年 初飛行から100年の記念式典時には、大統領もかけつけ盛大な式典が
行われたそうだ。

小高い丘を登り、記念碑に到達



なにか、2001年宇宙の旅のモノリスのような迫力のある記念碑だった


ここでも、しばしライト兄弟の偉業に思いを馳せる・・・・
(頭の中では、2001年宇宙の旅のBGMがなりっぱなし(^ ^; )





丘の上から見た、初フライト成功の地



ここから見る、周囲の景色も絶景でなかなか良かったッス
 



とりあえず記念撮影っと







ライト兄弟偉業の地の参拝もすませ、次は、アウターバンクスの海岸線ドライブだ

沢山の別荘がならぶ、海岸通りを南下する


このあたりは、Cape Hatterasと呼ばれ国の保護海岸にも指定されている美しい海岸線だそうだ。

 



南北に細長い島で続き、いくつかの灯台を見てまわるのが定番ツアーらしい
 

今日は、帰り道の行程と時間を一応計算し、Cape Hattteras灯台というポイントまで行って
そこを今回の旅行の最南端到達地点とし、折り返して北上できるところまでしよう、という
事にした。


美しい海岸沿いのドライブは大変気持ちよいものだった


昼は気温も結構上がり、15−16度はいったかな
日差しも強く、空気のにおいがやわらかくて、まるで春のようだった。
NYの冬をしばし忘れて、ノースカロライナの風に吹かれてみる


途中、激しく海水が冠水している場所や、砂が積もっている場所があった
 

結構過酷なところなのかしらん?


そして、Kity Hawkから1時間ちょっと走って、今回の最南端地点に到達
家を出てから、1000キロ!走っていた。 ちょっと来すぎちゃったかも(^ ^;




とりあえず、パフォーマンスで決める、隊員Aと隊員B
 



海岸にも出てみた



このあたり、凧でひっぱってウインドサーフィンするようなやつが流行っているらしく
大勢の人が楽しんでいた。 時々空中に浮き上がったりしてカッコ良かった
 


さて、ここからひたすら北上して戻る

また、美しい海岸線をひた走り


別の灯台をちょっと見学したりして



ノースカロライナ アウターバンクスの海岸線を後にした

明日の帰還に備えて、少しでも北上しておくことにする。

田園風景の中、バージニアを北上しNorfolkへ



ここで、元来た道を帰ろうかなと思ったが、地図を良くみると、東側の島づたいにも北上できることを
発見し、このルートを選ぶことにする。

せっかくなので、別の道を通ってみたかったのと、I95はおそらく渋滞すると思われるので、これを
避ける効果も期待したい。うまくすればI95を通らずに、スタテン島まで帰れそうなルートを発見した

そのためには、NorfolkからChesapeake Bayを渡って、対岸の半島に出る必要があるが、長い橋を
渡るらしい。

日もとっぷりと暮れ、なんだかわけがわららなかったが、入口で12ドル(アメリカにしては非常に高い)
を払い、橋へ



。。。。。。。



驚きました



走っても走っても


対岸が出てこない



なんですか、この超ロングな橋は?


おまけに、途中で海底トンネルになって、やっと出たと思ったら、まだ海上の橋

同じようなトンネルはもう一箇所


どうなってるんですか??


( ̄▽ ̄;)



実は、この橋とトンネルの複合体は、世界最長だそうで、長さなんと23マイル!(約37キロ)
なんでつかそれは!!

まさにお化けブリッジ!


アメリカ スケールでかすぎ


やっと橋も終わり、そのまま13号線を北上、7時半まで走ってSalisburyという街に到達
ここで、Microtelという聞いた事もないモーテル(^ ^; を発見し投宿。
一泊53ドル やすっ でも結構まともだった


晩飯は、近所のデニーズにて アメリカンなものを食べた

デニーズと言っても、カツどんやラーメンは無い

本日の走行距離約600キロ だいぶ北上できたので、あとは
明日一気に帰るのみだ


ここが二泊目の投宿地



さて、三日目
本日は、渋滞が予想されるので、早めにNYに帰還したいところだ。
途中、Cape Mayまでの区間でフェリーを使うので、その時刻表を見て7時出発決定

朝もやのかかるデラウエア州をひた走る


フェリーが出るLewesという港に、予定より早く8時に到着
8時出発のフェリーにラッキーにも乗れてしまった
今回は、なんだか上手くいくなあ〜

 

まだ朝も早くて空いてました


対岸まで1時間20分の航海


海は穏かだったが、船自体は結構揺れた

トランプなんぞをやってるうちに、対岸のCape Mayが見えてきた¥



Cape Mayからは、ガーデンステートパークウエイをひたすら北上する。
この道路は、I95と平行して走っているが、途中で切れているせいか、混雑が少ないと
評判の高速道路である。 今日も渋滞もなくスイスイと順調だった。


一本早めのフェリーにも乗れて時間に余裕ができたので、途中アトランティックシティに
寄っていくことにした。

アトランティックシティは、アメリカ東海岸きってのカジノシティであり、あの人気ゲーム
モノポリーは、ここの実在地をモデルにしていることでも有名
また、2005年まではミスアメリカ決勝が行われていたそうだ。

ラスベガスにもある有名ホテルも進出しており、雰囲気は似ている


ここが有名なボードウォーク


ボードウォーク沿いにカジノが並ぶ
 


海岸にも出てみた
 

今日もぽかぽか陽気だった


鳥様おやすみ中



隊員B 砂はらい中 (^ ^;



巨大な水槽があるレストラン


デカワニが時々脅かしてくれる






アトランティックシティをちょっと見学したあと、またガーデンステートパークウエイに戻り、北上
I95に戻る事なく、スタテン島を通って、ブルックリンに出て、無事さくっと帰還した。
2時くらいにはついちゃった。ラッキ〜! 
本日の走行距離約430キロで 3日間の総走行距離は1930キロと最長記録となった。

隊員A・B共に、このロングドライブ良く耐え抜いた。
フラっと何の計画もなしに行ったわりには、偶然名所も見れて、すごく良い旅行だった。
ノースカロライナはまたシーズンが良い時に機会あれば行ってみたいと思った。



結 論:ライト兄弟に最敬礼! 


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