2007年07月13日

2007  カナディアンロッキー&アメリカ国立公園の旅 その10


■7月13日(金) 十日目 グランドティトンからアーチーズへ

当初グランドティトンで2泊して帰るつもりだった が、地図をふと見ていて、まだ有名な国立公園アーチーズに
行ってないことに気づき、なんとなく行けそうな気がしてきたので^_^; グランドティトンを一泊キャンセルし急遽
アーチーズに宿をとった。

冷静に調べてみると、グランドティトンからアーチーズまで850キロあった^_^;
しかし、NYからインディアナポリスまで往復2500キロ走った当家にとっては朝飯毎だと判断し(どひゃどひゃ)
朝6時半出発 約5時間半でソルトレイクシティ そして9時間かかってアーチーズに到着した。
3時半だった。まだ見学可能な時間帯だった。ラッキョ〜!

早朝のグランドティトンを出発する





思わず、「シェーン、カンバック〜!」と叫んでしまいたくなる景色だった。。。



さらばグランドティトン!

ジャクソンからどんどん南下していくのだが、アイダホとユタとワイオミングの州境を何度も越えて自分が
どこにいるのかよくわからなくなったが、グーグルマップを信じて進軍
やっとI80Wに乗る。その後I15S、I70Eと乗り継いで州道191に出てばもうすぐだ。

途中、給油を兼ねた小休憩を3回とりあとはひたすら走り続けた。


最初はこんな光景だったが、、



アイダホのあたりで、道端を牛の大群が歩いていたりして。。

ユタ州に入り、アーチーズが近づくと、アメリカ西部の荒涼とした風景が出現した



そして午後3時半 ついに、アーチーズ国立公園に到着した!
 



ここアーチーズ国立公園は、大変人気のある場所だそうで、確認されているだけでも大小1500もの
アーチ型の奇岩が存在しているという。
3億年の時を経て形作られたその奇跡の造形群は見るものを釘付けにする。

海水の侵食と隆起によって作られた砂岩群がフィンと呼ばれる板状の岩石になり、雨や酸などの作用に
よって穴があいて内側から崩落が始まりアーチ状になっていくという。

アーチのほかにも沢山の奇岩があって、まさに自然が作った壮大な美術館のようだ。



パークアベニューと呼ばれる、摩天楼のような壁状岩石群
これらがフィンと呼ばれる板状の岩石で、将来ここからもアーチが生まれるかもしれない。。




園内を貫く一本道を進むと、次々と奇岩群、巨石群が登場する。
 



 


モニュメントバレーのビュート(残丘)のような風景だが、ここはここでまた独特な風情がある。



コートハウスタワーと呼ばれる巨大な壁のような岩石
あまりのデカさに唖然


 

とにかくスケールのでかさ、造形の不可思議さに圧倒される




西 部劇の風景やあ〜・・・・





どわっ( ̄0 ̄;)


バランスロックと呼ばれる、奇跡のバランス岩石
いつかは、上の石も崩れてしまうのだろうか・・・

この風景は、インディジョーンズの最後の聖戦にも登場するという。



ウインドウズセクションと呼ばれるエリア


 

このあたりからいよいよアーチ状の岩石が登場しはじめる

 


本当に自然の奇跡というか、神が造った創造物としかいいようがない。。



そして、このアーチーズでシンボルともなっている象徴的なアーチを見学するトレイルに挑戦することにする。
その名も、デリケートアーチ

その奇跡の造形は、片道2.4キロの険しいトレイルを走破しないと見ることができない。

 

園内の案内図にも、ここのトレイルは上級に属し、危険な区域もあること、また日中のトレイルの場合は水を
一人2リットルは持つこと、と書かれている。

2リットルは大げさな、、と思ったが念のため4人で4リットル近くの水を持って進軍を開始した。


途中半分までは、ピクニック気分で良いのだが、、、


半分を過ぎると険しい岩のぼりになっていく




まだ日が高いこともあり、体力の消耗著しく、小刻みに日陰で休んで水を補給する
 


水2リットルも大げさでなかったことを思い知る。
長旅の疲れも出てか、副隊長が貧血気味でダウン
続いて、隊員Bも腹が痛いとか言って動けなくなる

ぴ〜んち!

こりゃヤバイ・・・ちゅうか 道 険しすぎ( ´Д`)


引き返そうかとも思ったが、あともう少しかもしれない?という期待もあり様子を見ながら前進する
最初は、トレイルにあまり気が進まなかった隊員Aが率先して荷物を持ったり、先ほどまで自分が調子悪かった
隊員Bが、副隊長を慮って水を飲ませるなど家族一丸となってこの危機を乗り切るべく団結した

そのかいあってか、副隊長も隊員Bも調子を取り戻しアタックを再開する。
この旅で、隊員達も見違えるようにたくましくなったことを実感する。

あともう一息・・・

ケルンと呼ばれる、石を積み上げたものが道しるべ
途中からは、ごつごつした岩肌を登っていくので、このケルンだけが目印だ

なお、05年版の地球の歩き方に書いてあったコースや注意書きとは様子が異なっていたので、現地に行って
自分の目でコースを良く確認し、他人の行動を観察し、わからない時は聞くことが大事だ。



最後の難所に向かう


最後の数百メートルがまた曲者で、断崖絶壁の小道をそろそろを進む
風が強いときもあるので、十分な注意が必要だ


てゆーか、落ちたらマジ死ぬやん・・・



復活してきたぞ あとちょっと がんばれ!!




そして




断崖絶壁を制覇したその先に





息を呑む奇跡の造形が




待っていた









ををををををを!

これがデリケートアーチか



なんと美しい そして巨大なアーチだろう 
(隊員Aの姿と比べてみてください)


それまでの苦労が吹っ飛ぶ、素晴らしいプレゼントだった
今まで見た地球の自然界のどの造形物よりも美しいと感じた


しばし茫然とし、そして家族でここに到達した健闘を称え合った


今日、確かに俺たちはここに来た!

アーチを眺めながら、気持ちよい夕暮れの風に吹かれてぼ〜っとした
これほど気持ちよい風があっただろうか?というほどの素晴らしい体験だった




険しい岩山の奥にひっそりとたたずむ、美しい巨大なアーチ
まさに奇跡としかいいようが無い


帰り道、隊員Bが疲れのあまり動けなくなったが、すかさず隊員Aがおぶって歩いた

体力的にも精神的にもタフになった隊員A


そして、体力が復活すると隊員Bも元気に下っていく




往復4.8キロ 約2時間半のトレイルは、厳しいものだったが、十分な価値のあるものだと確信した。

尚、午前中はアーチが逆光になるので午後が良いそうだ。
夕暮れ時が涼しくなり、またアーチに夕日があたってキレイだが、相当に混雑するときがあるのでむしろ
本日のように若干ずらしていくのも良いかもしれない。(5時すぎ出発した)

とにかく、運動靴に軽装、十分な水が必須である。
くれぐれも甘く見ない事だ。





スカイラインアーチと呼ばれるもの これもかなりデカい



 

デビルスガーデン
まさに悪魔が棲んでそうな場所だ。 ここは明日攻略することにする。



夕暮れ時、巨石群に夕日が当たって真っ赤に燃え上がった











すげー! すげーよ アーチーズ 万歳!


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結 論:感動の連続! 


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